About Our Vision 私たちが目指すもの 「早くいきたければ一人でいけ。遠くへ行きたければみんなでいけ」というアフリカのことわざがあります。気候変動や紛争、飢餓、格差の拡大…私たちが生きる世界には多くの課題があります。特に、Fadymathが位置するニジェールのような環境の厳しい国には、大きな困難に直面している人々がたくさんいます。それでも、一人ひとりの力を集めることで、自然と共生しながら、より豊かに生きる未来を子どもたちにのこすことができる。私たちはそう信じています。「地球を含めた全てのステークホルダーが、持続可能な本当の豊かさを享受できる」Fadymathはそんな未来を作るための活動であり、その物語をあなたと共有するための場所です。 Founder Ferme-relais Fadymathの創設者 RHISSA Zakary Oumarouニジェール生まれ。トゥアレグ族出身。父親の仕事の都合で幼少期をニジェール、ブルキナファソ、ギニア、トーゴ、マリ、ガーナの西アフリカ各国で過ごす。学生時代を過ごしたカナダに移住し、フードバンクに12年間勤務。うち6年間代表を務める。退職後、人道支援NGOに参加し、ニジェール、ナイジェリア、パキスタン、コンゴ民主共和国、ハイチ、中央アフリカ共和国、マダガスカル等でプロジェクト責任者を歴任。生まれ故郷であるニジェールの発展および飢餓撲滅のため、Fadymathを立ち上げる。カナダ国籍。栄養医学博士。Taboghor財団役員。 KOSAKA Mariko 広島県生まれ、横浜育ち。大学卒業後、民間企業を経て青年海外協力隊としてカメルーンで2年間活動。帰国後、民間企業で7年半貿易業務に従事したのち、人道支援NGOに参加。チャド、中央アフリカ共和国、コンゴ民主共和国にてサプライ・チェーン・マネジメントに携わる。アフリカと日本を起点に未来をつくる活動を志し、中央アフリカで出会ったZakaryと意気投合。Fadymath立ち上げに加わる。 About Niger ニジェールについて サハラ砂漠の南縁に位置するニジェールは、国土の70%以上を砂漠地帯が占める、厳しい環境の国です。気候変動によって、貴重な雨期が年々短くなることで、国民の80%以上が営む農業に必要な水が不足する一方で、雨期の間には過去にない激しい雨が降り注ぎ、農作物に被害が出るなど、人々の生活に大きな影響が出ており、栄養失調は常に深刻な問題の一つです。一方で、この20年で人口は倍増しており、世界で最も若い、伸び盛りの国でもあります。これからますます存在感を増してくるアフリカの中でも、最も早いスピードで人口が増えているニジェール。この星の未来は、この国がこれからどのように成長していくかにかかっている、とも言えます。 Country of challenges 国連機関が毎年発表している、健康、教育、所得の観点からその国の発展の度合いを示す「人間開発指数」で、ニジェールは189か国中最下位の189位と、世界でも最も貧しい国の一つと言えます(2020年)。ニジェールでは、国民の80%が農業に従事している一方で、国土の70%以上を砂漠が占め、耕作可能な面積は10%以下とされています。もともと雨の少ない国ですが、近年の気候変動に伴って、一年のうちで雨が降る時期が短くなりつつあります。その一方で、雨期の間には過去にない激しい雨が降り注ぎ、農作物に被害が出るなど、人々の生活に大きな影響が出ており、慢性的な食糧不足による栄養失調が深刻な問題となっています。人口が増加する中、人々が農業で多くの水を利用することで、水不足が加速する恐れもあります。食糧不足や水不足は貧困に拍車をかけ、生活が困窮する人が増えることで、地域の情勢が悪化し、紛争の火種にもなるとされています。教育普及率の低さもニジェールの大きな課題の一つです。ニジェールでは高等学校相当の教育を受けている割合は人口の2.5%で、識字率も、近年向上しているものの、国民の2/3が読み書きをすることができません。教育を受けることで、個人の知識や技能が高まり、人生の選択肢を広げて幸福度が向上するだけでなく、周囲の人びとにもその効果が波及し、犯罪の抑制、健康の増進、政治参加の促進などの効果があるとされ、国の発展のためには教育の普及が欠かせません。教育は、JICA(国際協力機構)などもニジェールで力を入れている活動分野です。 Full of potentials - Relation with Japan ニジェールは世界で最も若い国です。年齢の中央値はなんと15.5歳。対する日本は40台後半で、世界一高齢です。そして、ニジェールは世界で最も人口増加率の高い国でもあります。(3.8%、2020年、世界銀行)この20年間で、人口は1133万人から2421万人へと約2倍に増加しています。歴史的にみて、人口が増える国が発展することは間違いないとされています。高度経済成長期を経て成熟し、高齢化社会を迎えた日本がリレーの先頭を走る一番の年長者とすると、ニジェールは、未来というバトンを渡す一番先にいる国と言えるかもしれません。しかしながら、これから成長しようと国が、私たちと同じような生活を目指すとしたらどうなるでしょうか。世界中の全ての人が日本人と同じような暮らしをした場合、地球が2.8個必要になると言われています。日本はここまで発展してくる中で、さまざまな失敗も重ねてきました。その経験をふまえて、未来を担う人々にしわ寄せがいかないような世界を実現するために、これまでの生き方を見直し、どうやったら次の世代に良い環境を残せるかを一緒に考えていくのは、私たちの責任でもあると言えるでしょう。一番の年長者である日本が、これからの未来を担うニジェールの人々と手をとりあうことで、よりよい未来を作ることができるはずです。Fadymathはそんな未来をつくる活動を行っていきます。